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町中に鮮やかな色をただ塗りまくるビデオ



ともかく、町中に鮮やかな色を塗りまくっていくというビデオです。私は、この人たちが誰で、これを何のためにやっているか知りません。ただ、軽快な音楽とこの映像に惹かれて『ごくごく直感的に』お気に入り登録したり、ただなんとなく気になったからという理由で、あまり深く考えずにtumblrにクリップしていました。





Dulux Walls - Director's Cut

バスケットコートや



Dulux Walls - Director's Cut

住宅


Dulux Walls - Director's Cut

ただひたすらに、塗り続けている様子が映し出されます。



Dulux Walls - Director's Cut

台詞もなし



Dulux Walls - Director's Cut

たぶんちゃんと調べれば、このプロジェクトの概要も分かりそうですが・・・








があまり気にせずにボッーと見ていました。気分よく。テーマは、Let's colourだそうです。本当に鮮やかな色使いですね。



ちなみに、色を計る物差しとしては、色相という色味の違いの属性、彩度という鮮やかさの属性、明度という明るさの属性に分けられます。

色の好みは、その人の生まれ育った生い立ちや環境に強く左右され、色そのものについての絶対評価というのはほぼ不可能に近いと思っています。「良い悪い」の前に「好き嫌い」とか、「快、不快」など人ぞれぞれの独特の経験値を外して語る事は出来ないからです。

ところが、色の相対関係であれば話は変わります。つまり、ほぼ共通の認識や感情を持つ事が出来るのです。どういう事かというと、
「暗い場所が明るい場所」になると
「濁った色の壁から鮮やかな色の壁」になると
「太陽の陽射しから夜の暗闇へ」いくと
こういった変化違いに対してどういう気持ちになるか、ということです。つまり、「言葉にはならなくてもあきらかに理解する事の出来るメッセージ」をビジュアルによって受け渡す事が可能なのです。



ちなみに、ビデオでは黒い影がはっきりと映る強い陽射しの中から始まり、彩度の低い壁にカラフルなペンキを塗っていきます。暗い壁、暗い夜の中でも彩度の高い色を塗り続けるシーンが続き、最後には明るい陽射しのもとへ戻ります。




と、ここまで書いて気になって「dulux」を検索してみました。




http://www.dulux.com.au/はペンキ屋さんでした!当たり前と言えば当たり前ですが(笑)、、そして、あっというまに、facebookにたどり着いた事は言う間でもありません。「いいね、let's color!」




しかしですね、これが例えばタレントさんが家のガレージにペンキを塗って「いいね、dulux!」というビデオだったらどうでしょうね。またこれにあざといセールストークが入っていたら!!(ないない・・・)そして、軽快な音楽を使った素敵な映像でなかったら・・・・(もちろんスルー)。




という事でご興味のある方は、是非もう一回どうぞ。
Dulux Walls - Director's Cut


【追記/6.1】 Galliano's TVC Review!でCMディレクターの @Galliano さんがプロジェクトの詳細が分かるブログやロケ地、制作会社などを紹介してくれてました。





「今日のような特定の媒体を経由しなくとも情報が拡散していく可能性に満ちた情報化時代においては、むしろメディアニュートラルな施策が有効であり、逆にそんな媒体にも連動可能な視覚戦略を持つことが、パフォーマンス向上の鍵を握っていると言えます。」(と、自著のbotもつぶやいておりました、、)
http://thttp://twitter.com/UreruDesign/status/14964662100 


ちなみに先日ある会社の社長さんに「うちのタレントさんだけどどう思われますか?消費者目線で.....」とご質問されました。う〜ん、消費者目線の定義って曖昧だけど、タレント広告の成否はブランドの大きさや重さの釣り合いに大きく左右されてしまう気がしています。そのタレントさんによりけりなのはもちろん前提として、あまり知られていないタレントさんだと、商品広告にぶら下がって「タレントさんが広告」しているように見えるケースもあるでしょう。長く使う、広く知らしめていくという意味では、契約媒体が限られていたり、契約期限付きが前提のタレント広告というのはYouTubeやソーシャルメディアに乗っかっていく事を考えたら、今後は減少していくように思います。少なくとも視覚デザイン戦略という見地で考えたら、あまり効率の良い「投資」ではないでしょうね、間違いなく。
by ujipublicity | 2010-05-30 10:01 | ソーシャルメディアとデザイン