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千葉工業大学大学院 製品デザイン特論 優秀作品紹介ー1「電子ブックリーダー」
コモディティ化しがちな製品市場において、デザイナーがプロジェクトの上流工程から加わり、USP(Unique Selling Proposition)を開発するというプロジェクトは今後ますます期待されるのではないか、と言う仮説から(というか、自社における主要ニーズがそうだから)千葉工業大学の大学院、赤澤教授のクラスで下記のような特論(3コマ)を担当させて頂きました。

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ノンデザイナー向けにも行っているデザインマーケティングの概論を専門家(デザイン科院生)向けにアレンジした講義終了後、「市場に出回っているものとは、程度問題ではなく傾向としての差異を持つ電子ブックリーダー」あるいは「千葉の特産品のピーナッツを現状の市場にない、新しい魅力あるカタチで商品化」の二つのうちから選択で課題を出した所、求めていたもの=大変にユニークな作品が提出されましたのでこのブログでも紹介したいと思います。

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浅野達哉さんの作品[LINE]は、コンセプト、ネーミング、ロゴデザイン、製品デザイン、その後の宣伝計画・・・を他の授業や課題をこなしながらの3週間足らず、と言う短い期間で作成していますが、その趣旨は非常に明快でした。


高機能/高付加価値/大容量であるべき(??)電子ブックリーダーに対して「1行表示」にこだわり抜いた、というところです。(シートは実際には、ポジショニングマップなど含め10枚以上あったかな?間引いて紹介しています。)

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「片手で操作」というのもいいですね。実売価格とも関連するでしょうが、製品化されたら欲しいかも。多読でなく熟読、推敲などには明らかに向いているように思います。

ロゴデザインや販促などは、実際には主旨を伝えて、別会社(パートナー)や専門家(広告デザイナー)にやってもらうと言う選択肢もあるでしょう。課題に対する答え(独自性)と総合的な企画力とデザイン力の融合と言う意味で、高い評価をしています。
(実際には発表・・・プレゼンが地味、というか自信なさそげだったのは、ちょっと、もったいなかったかな。もっと、正々堂々とプレゼンを!)


現実に社会に出てしまいますと、「今現在、市場に出回っていて評判がいいものに似ているものを作れ」と言われる事もあるかもしれません。

ですが、先見があるトップ、経営者、マネージャークラスからトップダウンでデザイナーに依頼が来るケースのほとんどは、パートナーとして頼られる=発注者が得意としない分野。すなわちデザイナーであれば、創造性。「利益に直結する、ユニークさや思考方法、独自性」としてのデザインなのです。

世は就職難との事で、メーカーはインハウスのデザイナーを採用しない傾向もあると言う噂を聞きましたが、優秀な学生さん、デザイナーの卵たちはこの国に多く存在していると思っています。育てる自信がない、と言う声も聞きますがそうでしょうか。外部を使う、研修を行うなど手段は様々にあるように感じます。何よりも『テーマ』『モチベーション』は、デザイナーを大きく成長させます。

ブレイクスルーが求められる、今日のような日本であればこそ、むしろ、可能性は限りなくあるのではと思ったり。。。

上記にご興味を持たれた企業、メーカーの方がいらしたら、ぜひ、赤澤研究室にお問い合わせくださいませ。

別の記事で、もう一つの課題「千葉のピーナッツを極上スイーツとして売り出す」の優秀作品も紹介したいと思います。



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(今回の課題シートより。間違えられてはいけない対象を明確にする)
by ujipublicity | 2011-05-05 23:58 | 視覚マーケティングのススメ