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使える「デザインセミナー」
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おすすめA案の呪縛から逃れるための「ワーク」
デザイナーはもちろん、企画立案に携われる方には実感していただける事と思いますが最初に思いついた案に愛着があり、なかなか次のアイデアが浮かばない時もあります。

当社のインターン生に「何案か創ってみてくれる?」とお願いして外出先から戻って来たら、おすすめA案のちょっと違いバリエーションがいっぱい・・・というのはよくある事です。

おすすめA案の呪縛から逃れるための「ワーク」_e0103695_9552587.gif

これは、「使えるデザインセミナー」のために作ったグラフィックですが
試しに方向性を変えてデザイン案を作ってみます。

おすすめA案の呪縛から逃れるための「ワーク」_e0103695_9563157.gif


最初のイメージをAとすると、これはレイアウトは変えずにイメージだけ差し換えた状態です。(B-1)
Aは、「幾何的」な「図案」だったので『有機的』な『写真』に素材を差し換えてみました。選んだモチーフの花のせいですが、とても繊細で(ある意味神経質?)最初のグラフィックとは明らかに異なる「質感」がありますね。
おすすめA案の呪縛から逃れるための「ワーク」_e0103695_9584936.gif

その、「研ぎすまされた感」をさらに強調するためにセリフつきのローマン体の書体にタイポを差し換えました。(B-2)


ただ、(A)(B)どちらも女性的なイメージがあるので思いきって
「女性的→男性的」
「無人→有人」
「暖色系→寒色系」
というワークをやってみましょう。

おすすめA案の呪縛から逃れるための「ワーク」_e0103695_1021950.gif

ずいぶんビジネス色が強くなりましたね。
「デザイン」っぽいテイストをタイポで付け加えてみます。
おすすめA案の呪縛から逃れるための「ワーク」_e0103695_108472.gif


もし私が、山田デイビット(?!)
とかいう男名前で、ビジネスマン向けにアピールしたいなら
これもなかなか使えるかもしれません(笑)。
でも、このおじさんがデザインしている人なのかとほとんどの人が勘違いしてしまうとおもうので(だまし?)このようなイメージで新規に撮影しましょう!という堤案に今回はしたいと思います。

どうでしょう?
あくまでもワークですが、あきらかに方向性の違う『どれもお薦め3案』ができましたね。


「なるほど・・・」と、もし思っていただけたら、清き1票をおねがいします!


<3案のデザインコンセプトのまとめ>

A案/色鮮やかなストライプが印象的なデザインは、そぎ落としたデザインの象徴。
配色や配置といったシンプルな要素だけでインパクトを訴求できるスキル、キャリアと実績をセンスよくアピール

B案/すっと伸びて、華やかに咲き誇り、ものいいたげににじみこむ後味が印象的な個性的なグラフィックは、センスと知の融合を訴求。
やわらかさの中に切れ味のある、実力派の仕事スタイルを印象的に訴求

C案/ダイナミックなトリミングの人物イメージ写真、センター揃えのタイポグラフィで「できる感」を訴求。色はワントーンで抑えて、知性ある押し付けがましくないクールな印象を大切にしている


「このBLOG使える!」
おすすめA案の呪縛から逃れるための「ワーク」_e0103695_19215081.gif

と思ったらClickしてくださいね。


もうずいぶん若いデザイナー時代でしたが、
ある制作プロダクションでは「デザイン3案提出」といわれたら

1.無難な案
2.お薦め案
3.「2」を通すためのダメ案


を出すという話を聞いた事があります。

もちろん、これはずいぶん前の話で、
今どきこれで、真のパートナーシップを結べていられるかといったら難しいと思います

方向性を変えて3案
方向性は同じでモチーフを変えて2案

などのように、UJI PUBLICITYではデザインやアイデアのレベルは最高値の提案を維持しつつ、お客様自身のイメージや戦略に最もふさわしいと思われるものをお選び頂けるように、常にこころがけています。


人間の脳は
今すでにそこに見えて存在しているもの
を真実だと認識するようにできているそうですね。マーフィーなどの本に理想や夢を『絵に描きましょう』などといっているのは、それが「真実ですでに存在している」と、脳にインプットさせるためです。

では、あなたの会社の『夢や理想』を『企業イメージ』にして皆に見せたらどうでしょう。
社員はもちろん、あなたは毎日それを見て、無意識化のうちに理想を現実だと思ってそのギャップを埋めはじめるのです。
あなたが毎日潜在意識にすり込んでいる、あなたの会社のツール、今のままで本当に大丈夫ですか?


デザインとは、資産であり消耗品ではありません。
未来への投資なのです。
by ujipublicity | 2007-04-18 10:26 | 戦略とデザイン