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『模倣の法則』
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社会学者ガブリエル タルドの主著『模倣の法則』は、一昨年末から昨年のはじめにかけて読みふけって、非常に感銘を受けた一冊。正直に言って、いつもはもうちょっと軽めの本を読んでますが、ちょうど昨年のこの時期、トンマナ(トーンアンドマナー)の本が刊行されたばかりのころで、「なぜ、日本のデザインや広報(特に企業サイトなど)のトンマナは、同じ方向に、似たような雰囲気に流れてしまいがち、というかそれを望まれる事が多いのだろう」という疑問が頭を渦巻いていて、ずっともやもやとしていた時にたまたま書店で目について手に取ったもの。


もちろん、この書籍から得るものは「デザインのトンマナ」などを遥か上回る深い考察に満ちているのだけれども、少なくとも、なぜ人々は「差異」には、向かわず、「模倣」に向かうのか。退屈でありきたりな風潮に飲み込まれていくのか。また、工業製品に限らず、どうして同じようなデザインのものばかりが量産されてしまうのか、等という私の愚直な疑問に鮮やかに答えてくれる。


文化や宗教がたとえ異なっていても「文様・装飾」や「パターン」は、着実に文化や生活の中に浸食していくという描写もリアル。まずは、形から浸食され、次第に意識まで染まっていくのですね・・・。


昨日、ある案件の打ち合わせで、デザインコンサルティングの依頼主の方に「おススメの本ありますかー?」と聞かれて『コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則』やら『グランズウェル ソーシャルテクノロジーによる企業戦略』『クリエイティブ資本論—新たな経済階級の台頭』その他最近の本等いろいろとをおすすめしたのだけど(打ち合わせ中に全部、携帯で即買いをされていてびっくりした!!)、あと、なにあったかなぁといろいろ思い出していて、ああ、そうだ『模倣の法則』の事はブログにも何にも書いていないなぁ・・・と突然思い出したのでした!



ノウハウ本ではありませんが、ブランディングやデザインマーケティング案件に携わる人にも参考になるところの多い書籍だと思います。制作サイドにいらっしゃる方にもぜひ。おススメです!



模倣の法則 ガブリエル タルド (著)  
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by ujipublicity | 2011-02-03 07:25 | 献本&書評