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日本人のデザイン力を「オール5」にしたい
先日、書評家で出版プロデューサーの土井英司さんのところに遊び行って来ました。本棚が隠し扉になっているというステキなオフィスで写真を撮ってくれば良かったのですが・・・・(撮ってこなかった、写真がない)

下のカンプ(デザインのための試作品)は、もう2年も前に、自身の出版の企画のために作った膨大なボツ案のウチのひとつ。(「ぼかし」が入っているのは、遠い思い出だから。怪しい本ではありません!)
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「ウジさん、表紙はいいから企画を考えて」
と、よく怒られていたのを思い出します。ちなみに、2006年当時、私は社長を変えれば、つまり日本中の社長を捕まえてデザインを教えれば『日本は変わる!』と信じていたらしい。(笑)




結局のところ、自分で企画は思いつけずじまい。けれど、前著「視覚マーケティングのススメ」に繋がる「私自身の強み」について、土井さんに的確に言い当ててもらった事が次なるステップへと繋がっています。そう、誰でもそうですが、自分自身の事は見えずらい。書籍の出版において、土井さんは恩人でもあります。

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そういった意味で、シカマケ本は念願でした。いろんな会社の経営者が、「デザインのニーズ」に気づき、デザイン業界自体の「発注」も増え、デザイナーも企業もHAPPY。そんなふうになればいいと真剣に考えていました。

他のブログでも書きましたけど、「デザインが好き」「美しいものが好き」「デザインの仕事がしたい」と心から願っている日本の多くの若者が、体も壊さずに愉しく、かつ自分の才能を伸ばしてくれるような適切な職場にありつけているとはいいがたい状況です。日本では、多くのデザイナーの賃金は安く、長時間労働は前提です。さんざん直して、修正をして、手をかけた「出来のいいデザイン」でさえも、対応がどうのとか、クレームをつけられてしまえばあっという間に値下げの対象になりかねません。「デザイン」という知的生産の地位は、限りなく低いと言わざるを得ない状況です。

私自身、こんな歳になって、人様におしえて頂く事のありがたさを本当に痛感しています。さっきの出版の事もそうでしたし、インターネットの事もそう。誰かしらに教わった事をきちんと実践しただけで大きく現状は変わる、ということを実感しています。

ちなみにシカマケ本のおかげで、社長ではなく、ビジネスの現場に直接携わっているビジネスパーソンに沢山お会いすることができました。ちなみに、露出でいうと、書籍やセミナーは目につきますがウチの事務所は「デザイン」を創って稼いでいる会社です。長い休みよりも、どこかに露出したとかよりも

「新しい仕事が来たよ!」

という日常に、一喜一憂して、喜びあうデザイナーもいるのです。




最初の話に戻って、土井さんにこう聞かれたのでした。

「ウジさんは、それで、最終的にどうなりたいの?」

う〜ん、なんか、デザイン勉強会で参加者のみんなに聞いてまわっていたような質問なんですが・・(笑)


そうですね、はっきりとふたつあると思います。


デザインの『仕事』を死ぬまで続けたい。
これは、今までと変わらない願望です。ちなみに私の母は74ですが、最近は、渋谷のアップルストアでフォトショップを習いつつ、何やら未だに創っている様子(笑)。「好き」がうみ出すパワーをなめてはいけません。

日本人のデザイン力をオール5にしたい
社長さんではなくて、日本人全部!にデザインの知識やハウツーが浸透すれば良いのにと思うようになりました。私が出版やインターネットの事をいろいろと教えてもらって人生が変わったように、きっと、デザインで、ビジネスが変わる人は沢山いるのではないかと思うのです。


私の娘は、「将来はデザイナーになりたい」と夏休みも毎日アトリエに通って、石膏デッサンに明け暮れています。この子達の未来に、日本が、もっともっと好い国になって欲しいと、心から願ってやみません。
by ujipublicity | 2009-08-15 09:16 | クリエイエィブ雑感