「コジマ向け」だけでなく、「○○電気向け」という調理家電品のツールをものすごく沢山つくっていた時期があります。かれこれ、10年くらい前の話だと思いますが。
半期〜一年に一度、新製品がでると必ず、プロパー製品からスペックを落として「専用お買い得モデル」を当時はつくっていました。新聞のチラシなどでもよく見かけますよね。「あ、あれって、もうそんなに安く売ってるんだ〜♩」「と、思ったら、ちょっとスペックが違うんだねー。」という
あれです。
デザイン事務所としては、一度つくったツールのリメイクで「○○向け」「△△向け」と沢山受注ができるので当時としてはいい仕事だったんだと思います。
ただし、作業は非常に大変でした。販路担当者の鶴の一声で製品パネルのデザインはもちろん、カラーライン、ページ構成まで一夜にして激変するという事件がよくあったりして(笑)。
販路の担当者(エース営業マン)の力というのは、それはそれは、絶大なものだったのです。
今でこそ、エースの営業(企画営業含む)マン、営業ウーマンが沢山デザインの書籍を購入してくれたり、セミナーに足を運んでくれる時代になりました。心から感謝しています。
今でも時々思うのですが、私が専用カタログ担当者だったちょうどその頃に、販路キーパソンが「値下げ率」や「今売れてるモデル」でなく、「販路独自の商品差別化」や「アイデンティティ(らしさの)デザイン」にもしこだわってくれていたら、それは今ときっと違う状況に…違う未来が待っていたように思います。
2012年の今現在でも、販路や(企画)営業のエースの方というのは、ビジネスのキーパーソンであると私自身は強く実感しています。
ぜひ、未来への投資として(の教養として)、ビジネスの武器として、より「深く」そして「正しく」デザインの事を知ってもらえたらいいなぁと心から願っています。(
自著などは強くお勧めしたいと思います☆)
【編集後記/予告】
消費者としての女性顧客の心をつかむ「デザインマーケティング」というような内容で(タイトル未定)
▶Web Designing 5月18日発売6月号
http://book.mycom.co.jp/wd/
に2ページほどコラムを寄稿しています。
こちらのデザインマーケティングの記事では「女性の中にひそむ買い物好きの女性」を
「本命さがし」(ブランドチョイス型)
「買い物依存」(ショップアディクション型)
「一円でも安く」(バーゲンハンター型)
に分析して、デザインマーケティングの傾向と対策を解説しています。
「バーゲンハンターを惹き付けない」デザインのコツのようなものも書いていますよ。ご興味のある方は、ぜひ、書店さんでお手に取ってみてくださいね☆