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質感で威圧する
デザイナー(特に広告関係やグラフィック)をやっている人なら誰でも、一度は体験をしたことがある話だと思いますが、

「今よりもっと高級感を出して欲しい」

と、依頼をされることがあります。

一言で高級感といっても、ニーズやターゲットによって落としどころははさまざまですが、手法として最もオーソドックスなのは質感とタイポグラフィーではないでしょうか。

先に、タイポグラフィーについていってしまうと、
大きくは
1.フォントの種類、
2.そのフォントの開発された年代(新しいフォントなのか古いフォントなのか、ということ)、
3.あとは文字組み(スペーシングや行間、レイアウトなどですかね)
になるかと思いますが、このジャンルは意外に奥が深くて、
ここで勝負ができるというのは、やはりプロの仕事、ということになってしまうと思われます。

また、色や写真と同じく、個人の趣味嗜好に大きく影響されるところが多く、
はずしてしまうと高級感どころか、ただの悪趣味といわれてしまう場合もあり、
(実際、よくある話なんですがIT企業が高級感のある仕上がりにしたいといいながら、フォントはかわいくして欲しいとおっしゃる・・・・)
是非ここはプロに潔く、「お任せします。」と、言って欲しいところです。

それに対して、質感表現というのは、ある意味、人間の潜在意識と深いかかわりがあって、使い方さえ間違えなければ、非常に判りやすくて有効な手段です。

私は、宗教家ではありませんが美術学校の学生時代、中世の宗教画、というものにこれを学んだような気がします。

そもそも、この時代の宗教絵画というものは、言語、学力、年齢の異なるさまざまな人々に
「凄いぞ」「偉いんだぞ」「大変なことになるんだぞ」「幸せになれるんだぞ」ということを、絵画を通じてメッセージせねばならず、光や影、自然描写といった人間なら誰でもが視覚から感じる普遍的な感情をうまく計算して描かれています。

これは、簡単に言うと、毒蛇を見て「怖い」と思ったり、花を見て「美しい」と思ったりするのと、ほぼ同じことです。

しかも、この感情は、周囲の環境の変化にあまり左右されず、また意識化の元で感じていることでないために、極端な心変わりというものもあまりないとところが特徴でしょう。

動物園で見てもサバンナで見ても毒蛇(の多分あの蛇柄ですよね)は恐ろしいし、
心弾むときはもちろん、心憂う時でさえ、桜の花の咲き乱れる姿は美しいのです。


いわゆる「ブランド」といわれるところは、やはりこういうことは上手ですね。
デザイナーやラインナップをがらりと変えても、ファンが着いていくのはその「質感がたまらなく」好きなんだと思います。

ちなみに、最近おしゃれ系のフラッシュサイトである質感が流行っていますね。
この背景に、ロゴが入っていれば、もうかっこよく見えちゃう・・・というところですか。
(それが、どんな質感かは・・・・是非ちょっと注意してみてみてください)

ターゲットに自社のポジショニングをはっきりさせたいけれど、なかなか受け入れてもらえそうもないとき、長い目で見ての顧客の取得に取り組むときなども、
是非、自社のトーン&マナーや質感表現といったものを「再意識」して、ビジネスの戦略に役立ててみてくださいね。


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まとめ
時代に乗り遅れずに常にビジネスを軌道修正していくのはたとえ必須だとしても、
中長期ビジョンを考えずにころころと企業のトーン&マナーや質感を変えてしまうのはとっても危険です。潜在意識に植え付けられた印象とあまりに質感の違うものを急に見せ付けられると、もしかしたら「裏切られた」という気持ちになっしまうかもしれません。要注意ですね。
by ujipublicity | 2007-03-15 11:40 | 潜在意識と視覚戦略