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「そろえる」ために「そろえない」
私たちが普段使っている言葉というものは、その人が何処の世界に住んでいるのかをよく表していると思います。
私の事務所では、良く「見た目でセンター揃えにしておいて。」なんて言ったりしますが、では「見た目じゃないセンター揃え」ってどんなことをいうのでしょう。
今日は、簡単なタイポグラフィを用意しましたので、事例を見ながらご説明していきますね。


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まず、上の図を見ていただきたいのですが、イラストレーター(グラフィックアプリケーション)で普通に頭揃えでテキストを入力状態です。
上のDesignに対してあきらかに下のworkshopの「w」がはみだして見えますね。

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デザイナーと言われる種類のひとたちは、これを瞬時に「キモチ悪い」と感じます。そして空のスペースを入れたり、カーニングしたり若干ポイントを下げたりして「見た目で」で揃えていくのです。(上)
一応、左右は揃ってきたように見えますね。けれどもガイドラインをひくと、2ライン目はわずかですがはみだしたり内側に入っているのが分かります。

へぇ〜、デザイナーって地味で細かい仕事って思っていただけました?

不思議なもので、これをアナログでやっていた時代は、ラフスケッチを描いている時から常に感覚でバランスをとり続けているので「バランスの悪さや揃っていないと言う事実」を見逃す事はほとんどありませんでした。ところが便利なアプリケーションに「整列」「頭揃え」などの機能があると、実際にはそれを感じる力を持っているのに「脳が見ないフリ」をしてしまうことがあるのです。恐いですねー。

人間も同じですが、何か尖っていることがあれば、どこか凹むところがある。バランスが悪いから必死でそれを繕おうと努力する、、、
「整列」コマンドを実行したから終り、ではなく常に人間そのものが持っている感覚を駆使するからこそ、デザインの質も上がっていくのです。

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↑↑あ、バランスは良くなったね。このデザインもなかなかいいじゃんって、思っていただけました?

私がこのような事を、身を持って学んだのはプロダクション勤めをしていたデザイナー時代です。社長は広告代理店で制作職としては異例で、経営のほぼトップまで上り詰めた敏腕でしたがこだわりも強く、気紛れでわがままでもありました。しかし、デザイナーのくせに企画書を作って、写真は自分とって、コピーも書いて、と言うような当時にしてはありえない独特のスタイルも、今のUJI PUBLICITYのまさに原形ではないかと思います。

アシスタントをしている時は、やかましいなぁとか、面倒くさいなぁと思いながらやっていたことが「体にしみついて」もうすでに離れなくなっているのですね。


今の時代のおつきあいを象徴する言葉に「ひろくゆるく」と言うのがあると思います。もちろん、アンテナを広げて、視野を広く持つ事は現代社会を生き抜く上で何よりも大切です。

私はこの歳になってこそ、師弟関係を結べた時期があった、と言う事は素晴らしい事だと実感をしていますが、現実的に考えて「弟子入り」をするのは今の時代はなかなか難しいですよね。やはり何かひとつ拾っている間に何かをすでにこぼしているのでは、とった危機感は常にあります。

情報と同じで、ついつい「おいしいとこ取り」をしようとしてしまうんですね。
人間関係も知らず知らずRSS的になってきているのかもしれません。

でも、もし本気で「何か学びたい」「深く知りたい」と思ったら、せめてヘッドラインだけでなく「詳細」や「番外編」にも目を向けるべきでしょう。自分の嗅覚を実際に感じ、試してみる事が大切だと思います。マニュアルにはない、何かが発見できるかもしれません。そうしてそこで学んだ事は、体から離れていかないものです。

デザインに限らずですが、ツールは便利に使いつつ、本質を見抜く感性は常に磨いていきたいですね。


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「見た目センター揃え」に話は戻りますが、「イラストレーターでセンター揃い」・・・
みたいなデザインを本当によく見かけますよね。。。
これを「デザイナーの仕事」といっていいのか、と思ってみたりもしているんですけどね!
by ujipublicity | 2007-06-07 12:37 | デザインTIPS!