デザインの発注に限らず、何かお仕事を外部の方に発注した結果
「こ・こんなはずじゃなかった・・・・。」「お・思っていたものと違う(汗)」なんていう事はありませんか。今回は「限りある予算」「そこそこの納期」で最大限にデザイナーが
『やる気と結果』を発揮してしまう、
「VIPクライアントなりきりテク・思い通りのデザインを創ってもらうための極意」をお話していきたいと思います。
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クリエイターという人種を理解する-編
1. キャスティングを間違えない。
これは、その人の「テリトリー」を理解するという事です。デザイナーやコピーライター、カメラマンにしてもに得意のジャンルをもっています。
「この仕事は自分の得意な仕事だ」と思えると「これはいい仕事がデキルぞ」とわくわくしたキモチになって頭と心の中をその仕事がどんどん増殖していきます。潜在意識の上位の方に食い込めれば、日常生活のすべてに創造のエッセンスは潜んでいますから、非常に有利な立場をとることになってます。
つまり、パソコンの前に座っている時間以外にも、例えばお風呂に入って入る時にも、地下鉄にのっている時にも自分の仕事の事を考えてもらえるという事です。
逆に苦手意識があると、ついつい
「先送り」にしてしまったり、なるべく直視しないで「さっぱり片付けよう」というずるいプロ意識が働いてしまいます。発注者としてどちらのパターンがトクか、という事は・・・いうまでもありませんね!
2. 行程を理解する
私は「はじめまして」とお会いしてお仕事をさせていただくお客様に、よく
チェスゲームを例にとってこの「行程の大切さ」をお話しています。
私たち、デザイナーはチェスゲームでいうと4手しか持っていない。つまり
【1.お会いしてお仕事の依頼内容を聞く】
これは最も重要な一手目にあたります。ここがいい加減で、いい仕事ができるという事はあり得ません。逆にいうと、ここでどれだけ聞けたか、が多分、デザイナーとしては勝敗を分ける境目になります。
【2.提案する】
これが、仕事のピークになる事はいうまでもありません。この1.2ができていなくて、パーツや文字組みだけせっせと直して、いったいどれだけの効果があるというのでしょう。しかしながら、このもっとも大切な最初の2手がなおざりにされている仕事のなんと多い事か。
「悪い、大至急!」「とりあえずでいいから、早く作って!」「あ−ごめん、こう意味じゃなかったらしいんだよね。作り直して」
↑これで、いいモノが作れるはずがありません。
【3.着地する/確認する】
意外に思われるかもしれませんがプロの現場でも、時間がないと
提案と確認がごちゃ混ぜになってしまうという事が良くあります。
しかしながら、ここはぜひ、行程として分ける事をお薦めしています。確認作業が大変な仕事であれば、提案はより、形にはこだわらず簡単な、アイデアレベルのものでもいいかもしれません。
デザイナー脳の「確認領域」のなかで「提案作業」はできません。
優れた提案を望むのであれば、ここは絶対にきり離ししておくべきでしょう。
【4.調整する/リリースする準備をする】
以前、私が担当していた現場では、この段階でのやり直し、大幅な修正といったものが大変によくありました。いわゆる、入稿直前のどんでんがえしってやつですね。
確かに、バブルの時代では、それでも商売になれば・・・といったところが、むしろ主流の考えであったかもしれません。でも、今の時代、
無駄な時間や無駄な作業に「人が動く」「人が考える」余裕はないと思います。
逆にここで、商品の大幅な仕様変更、掲載商品の差し替え等が起こってしまったら、発注者は1-3までの作業については、保証をすべきだと思います。
逆に制作サイドは1-3までの行程の大切さを、常に発注者に伝え続ける責任があると思います。
大変嬉しい事に、私のクライアントにはご自身のお仕事に愛情と情熱を持って、真剣に取り組んでいらっしゃる方がとても多いですね。それなので、このお話をすると、ほとんどの方は理解を示し、とても協力的にこの行程、つまりスケジューリングには気を使っていただいています。クライアントの思いやリの気持ち、ウジさんだからしょうがない、と一歩譲って、気遣っていただいている、そのお気持ちに応えない訳には行かないでしょう(笑)。
ふんふん、なるほど、と思っていただけました?
3. ランクを見極める
制作プロダクションの実態はそれぞれで、需要と供給、機動力とセンスの微妙で絶妙なバランスから成り立っています。UJI PUBLICITYの基本の考え方に
「予算がなければすべて自分でやる。外部発注はしない。」というものがあります。つまり、予算がなければ、写真も、イラストも、コピーも、デザインも、版下も、コーディングもすべて自社でやる、ということです。
実際、予算をかけてでも専門の方にお願いしたい、というお客様にのみコピーライターやカメラマンをご紹介してチームに入って頂いていますが、これが結果としてクリエイター同志の信頼関係に繋がっている事はいうまでもありません。
100万円で普段仕事を受けている会社に10万円で仕事をお願いする、という事はあり得ませんよね。
デザインをお願いするページがたったの1ページとか、そんな事は関係ありません。
双方に利益があるかどうか、WIN/WINの関係が間違いなく築かれているのかどうかを確かめる必要があります。
UJI PUBLICITYの場合は、そのひとつの仕事単位の金額換算だけでなく、自社にとって
学びがある仕事であったり、
専門性の強いパートナーであれば、その部分を
「先行投資」と換算している場合もあります。
まぁ、カンタンにってしまえば安くいいモノを作ってもらおうと思ったら、自分がいかに有能なパートナーになるうる可能性が高いか、というのをあらかじめプレゼンしておくわけです。
もちろん、ちょこちょこ投資してみて「あ、これは返ってこないなぁー」と思ったら即行、手をひきますよ。「ウジさんって、イイ人だなぁ」なんて、間違っても思わないでください(笑)。あなたに「価値がある」と思っているから、ちょっと張って様子を見てる、そんな感じです。実際、私がVIPと呼んでいるひとたちは、実にこのあたりの駆け引きが見事ですねー。
結果として、いつもウチは踊らせれて、のめり込んで、
発注価格以上のいいデザインを納品してしまう。結果、
双方が幸せになっている事はいうまでもありません(笑)。
実は昨年から始めた試みで
「UJIPUBLICITY/CLIANT OF THE YEAR」というのがあります。これは、一瞬、受注業者が発注業者を評価する、横柄な企画と主思われがちですが、実際は違います。
東京総合パックの会社総合案内(Cliant of the year 2005)
「これは、本当にどうもありがとう。私たちがんばったね。」という「幸せ感の共有」です。
私は実は
「この幸せ感」が広告の成功の大きなカギを握っていると思います。よく、カメラには何でも映る(現場の雰囲気、たとえば険悪なムードとかも)と言われますが広告も同じです。発注者も含めて、現場がのっていい仕事ができた、と思っている仕事はたいてい結果も出していますね。
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ちなみに今回は「デザイン着地の極意」クリエイターという人種を理解する-編でしたので、これだけではまだまだ
「期待はずれ」になってしまう非常に大きい危険があります。また、機会があれば(と言うか反響があがれば?)続編もやってみたいと思いますね。では、長い記事を読んでいただいてありがとうございました!